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刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第60話 消耗

「...にしても、ちと長すぎるのではないか?」

 仙花が横に立つお銀にボヤいた。

 それもそのはず、雪舟丸と座頭市が互いの間合いに入り、動かなくなってからかれこれ現代の時間にして15分近くも流れている。

 開かれる大会にもよるのだが、現代剣道の試合では、制限時間が設けられていて、一般に公式戦における試合時間は、小学校低学年が2分、小学校高学年から中学生が3分、高校生・大学生が4分、一般が5分となっている。

 これからすれば、15分という時間は途方もなく長いわけで、実際のところ、剣を構えるている二人は微塵も動いてはいないのだが、精神と体力は徐々に消耗していたものである。

「かの宮本武蔵座頭市との闘いも長きに渡って展開されたと聞き及んでおります。恐らくは今のような膠着状態の所為でそうなったのでございましょう」

 お銀は宮本武蔵座頭市の闘いを見たことは無かったが、見解として間違ってはいなかった。

 伝説的二人の闘いは、剣を一度交えるまでに一刻(約2時間)もの時間を要したと云う。

 過去に語ったことはあるけれど、十年ほど昔に雪舟丸も宮本武蔵と真剣勝負をし、なんとギリギリのところで勝利を納めている。

 だがそれは宮本武蔵がとうに全盛期を超え、衰退の末期に入っていたものであり、全盛期だった宮本武蔵と互角に渡りあった座頭市の強さたるや果たして如何なるものなのか...

 

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