orutana2020のブログ

文章を書く上で疑問に思った事や、調べた事を適当に掲載します

僕達の世界線は永遠に変わらない [トラップ]

 ハゲ。否、カラス王カラハグが柴門の野次馬のようなやすい挑発は気にも留めず物申す。

「よかろう!そんなに死に急ぎたいのなら望みを叶えてやる。殺してやるからそこを動くな!」

 言い終えたカラハグ柴門に向かってゆっくりと歩き出した。

「へっ。一度痛い目にあったくせに覚醒して自信家ぶりは健在のようだな。その傲慢さと油断がてめぇの命取りになるだぜ...」

 誰から見ても柴門はバカっぽい言動の多い男ではあったが本当に真のバカというわけでは断じてない!はずである。

 ボマー能力を多少は巧みに工夫し、短期で様々な技を生み出していた彼だったっが、実はある作戦というかトラップを仕掛けていたのだった。

 そうとはつゆ知らず、いや、たとえトラップがあることを知っていたとしても、この絶対的な自信の塊のようなカラス王は真っ直ぐ歩いたであろう。

「爆ぜろ!」

 柴門が一言発し、二人の距離が残すところ10mを切るといったところでトラップは発動した!

「カァ!?」

「ドッオオオーーーン!!ドォドドドォーン!!」

 柴門の仕掛けていたトラップとはボマー能力によって作られ地面に埋めた地雷であったのだ!

 カラハグの足元の地面がピカッと光を発して最初の爆発が起こり、仕掛けていた残りの9発もほぼ同時に起爆!!

「てめぇがこの程度で死ぬとはこれっぽっちも思ってねぇし俺には油断もねぇ!これで終わらせてやるぜ!!マックスギガントボム!!」

 戦闘センスがずば抜けている柴門とはいえ、疲労が蓄積しないなんてことは無い。この時のために温存していた最後の力を振り絞り、地雷によって起こった爆発の渦中にあるカラハグを消し去らんと巨大な光球を放った!!

「クロウインパクト!!」

「っ!!?」

 爆炎の中から生きていることを示す技を繰り出す声が!

 巨大な光球と以前より遥かに威力を増した衝撃波がぶつかる!!

「ズゥ!ッオオオオオオオーーーーーーーーッ!!!!!」

「やべっ!?」

 両者の得意とする大技のぶつかり合いによって両者の中間でかつてない大爆発が起こった!

 衝撃波の威力は凄まじく、ほとんどの爆風は柴門側へと広がり柴門の姿がその場から消えて無くなってしまう!?

 大爆発後の爆煙も衝撃波によって吹き飛ばされ、爆発の余韻は残らず、カラハグの目の前は数十メートル先まで建物が崩壊して消え去り殺風景な焼け野原となっていた。

「カカカッ!トラップとはおもしろかったが実力に差があり過ぎたようだな。木っ端微塵に吹き飛んでしまったか......ん?」

 トラップによるダメージを少しも感じさず勝ち誇っていたカラハグが何かに気付いた。

 

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