orutana2020のブログ

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刀姫in 世直し道中ひざくりげ 仙女覚醒編 ノ109 一騎打ち

「...不味ったか...」

「ん!?おっと〜!遂に盗人悪魔君の口から弱気発言いただきました〜!無駄な抵抗をしてくれた方が楽しめちゃうけれど、止めにして観念しちゃうのもありっちゃ〜ありだよ〜」

 亜孔雀は誰にも聴こえぬ音量で呟いたつもりであったが、夜倶盧は仙人でありながら地獄耳であったらしく、圧倒的な優勢による余裕でもってそう言った。

 しかし...絶世の美形を運良く天より授かった夜倶盧の話す言葉には、高尚な美顔とは裏腹に少々品が無いようである。
 人間界に完璧な者が存在しないのと同じように、人間より遥かに能力の高い仙人といえども、残念ながら完璧な者など存在しないのであろうか...

「...誰が、誰が無抵抗で捕まってやるものか!貴様ら全員地獄に落としてくれるわ!」

 亜孔雀が現状からして悪足掻きの言葉を放つと、彼の身体から漆黒の禍々しい気が揺らぎ放出されていく。

「やはりそう来たか。ならば楽しい一戦交えるとしよう...我が愛しき部下達よ!ここは盗人君と僕の一騎打ちとする!手出し無用と承知してくれ!」

 なんと隊長の夜倶盧は多勢に無勢の優位を捨て、亜孔雀との一騎打ちを選択した。

 周囲を囲む部下達が無言で手に持つ武器を納め一斉に後ろへ退く。

 

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