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一輪の廃墟好き 第112話 面接

 25才という若輩者である僕の経験上、霊感がある人は自ら「霊感がある」などとという主張はしては来ないと思っているのだけれど、助手の未桜だけは平気で僕の想定を飛び越えてくる。

 彼女が霊感のある人間だと知ったのは、初対面の時、それも僕が初めて助手を雇おうと考え、募集をかけた探偵事務所のバイトの面接でのことだった。

 面接の序盤はほぼマニュアル通りの質問と答えでそつなく経過し、まぁこれもマニュアル通りと言えばその通りなのだけれど、「自己PRをお願いします」と投げかけたところ...

 「わたし格闘技やってます!だから体力に自信があるのと...霊感!そう、何を隠そうわたしはかなり霊感が強いです!たとえば今だって荒木咲さんの後ろには...」という爆弾発言をしてくれたものだから、彼女の自己PRを無理矢理中断させたことは言うまでもあるまい。

 初対面なのに物怖じしない彼女のハツラツとした性格と、女だてらに格闘技をすることに加え、もし彼女の霊感が本物ならば、探偵稼業をする上で役に立つこともあろうと考え、半信半疑ながらも即日採用と相なったわけである。

 
 さて、話は戻り、突然として淀鴛さんに話しかけられた僕達は、彼を加え共に酒を酌み交わしながら、燈明神社で遭遇したお婆さんの幽霊について語ることとなった。

 

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