刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第200話 寝坊

　不始末村の道を塞いでいた怪異は少なくとも30体以上いた筈である。

　だが蓮左衛門、仙花、お銀のによる目覚ましい活躍により残りは僅か数体となっていた。

　ここまで怪異の群れに対し圧倒的な力を見せつけられたのは、旅路の途中にて困難な事象に立ち向かい攻略してきたことが、短期間とはいえ濃縮なされた経験値を得て強くなったからに他ならない。

「残りは任せたぞ、寝坊助の雪舟丸よ」

　いつの間にやら場の異様な雰囲気を感じ悟っていた居眠り侍の雪舟丸が、忍術を使い終えたお銀より前へと進み出る。

「さて、貴様らの如き意味不明な怪異なんぞ。容易く葬ってやるは至極簡単なものだ」

　すっかり目が開き意識もほぼ完全に取り戻した雪舟丸は、鞘に収まっている「退魔の剣」を解き放った。

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