刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第9話 復活
「奴はあっしの仲間が倒したでやんす。もう安心して良いでやんすよぉ」
「かっ、ゲホゲホッ!核までは、破壊したのえ?」
「カク?なんでやんすかそれは?」
「...に、人間で言うところの心臓部じゃ...奴はその核を破壊せんとことには復活してしまうのじゃ」
「復活!?そりゃえらいこっちゃ!もし核を破壊しておらずばいかほどで復活するでやんすか?」
「...傷の度合いにもよるじゃろうが、そう時間はかからん筈じゃ...くっ...」
真如が何かを目撃して悲壮な表情に変化したのを気に掛けた九兵衛が彼女の目線を追う。
「そっ、そんな...」
九兵衛は彼女と同じく悲壮で青ざめた顔となった。
彼らから数10mほど離れた空間に、雪舟丸の手によってバッサリと切り伏せられ、絶命した筈の亜孔雀が立っていたのである。
アジのヒラキのようになっていた身体は回復してまい、薄らと残る傷跡もほぼ完全に消えつつあった。
九兵衛は我にかえり仲間全員に危険を知らせるため喉が張り裂けんばかりに叫ぶ!
「ばっ!化け物が復活したでやんすよーーーーーっ!!!!」
居眠りを始めたばかりの雪舟丸を含め、必死な声を聴いた全員が亜孔雀の立つ方へ目を向けた!
「なんじゃ!?奴はは不死身なのか!?」
人間であれば絶対に死んでしまう致命傷を負わされる悪魔の姿を、至近距離で目撃していた仙花は驚かずには居られなかった。
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