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刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第33話 神水

 柚須灘が真如に近づき自信満々の美笑(びしょう)を披露する。

「柚須灘様、おっ、可笑しな質問をするようですがよろしいでしょうか?」

「あら♪遠慮はいらないわぁ、どうぞ♪」

「もっ、もし仙女に戻ることが叶ったなら、その時は身体も若返るなんてことは?...」

 老いた人間ならばほとんどの者が希望するであろう身体的な若返り、真如は堕仙女になってからの老化の速さを耐え難く思っていたところなのだ。

 だが真如の期待感とは裏腹に、柚須灘が怪訝な表情をして告げる。

「ん~、残念なのだけれど、それはちょっと無理かもしれないわねぇ。仙女に戻れば身体能力と寿命は飛躍的に伸びることは確実、でもお肌の若返りはまた別の話になってしまうのよねぇ」

「そう...でございますか...」

 柚須灘の言葉を受けた真如が、明らかな悲壮感を漂わせ項垂れる。

「フフフ、わかりやすい人ねぇ真如ちゃんは...う~ん、貴方が堕仙女となってからの行いは時折だけれど雲峡ちゃんから聞いていたわぁ♪だから特別に良いことを教えてあげちゃう♪」

「良いこと?」

 面をあげた真如の表情が和らぎ、思いがけず己の行動を暴露された雲峡が顔を背ける。

「実はねぇ、仙人界の秘宝の一つに「若返りの神水」と呼ばれるものが存在するの。貴方の今後の行動次第では口にすることを叶えてあげられかも知れないわぁ♪」

 

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