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刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第27話 覇気

 

 嘘を完全に見抜いている柚須灘が意地悪く問う。

「雲峡ちゃん、消し去った悪魔の名を覚えているかしら?♪あれは只ならぬ殺気のこもった邪悪で大きな覇気だったわぁ。きっと名のある悪魔だと踏んでいるのだけれど...」

 柚須灘の言葉遣いと表情は優しかったが、周囲の者達が感じ取れるほどの圧ががあった。

「...はて、どうだったかなぁ...アロマ、否、アスマとかいう名だった気もするしぃ、どちらにせよわたしにとっては雑魚同然の相手だったからなぁ...あんまり記憶に残っておらん」

 雲峡はあくまでも惚けてこの場を凌ぎたいらしい。

「あらそう♪じゃあお隣の真如ちゃんに聞いちゃおうかしらん♪...元仙女の聖天座真如よ、よく考えて答えるがいい。この雲峡ちゃんが消し去ったという悪魔の名を覚えているか?」

 先程までの砕けた表情とは打って変わり、仙人界最高組織、仙天竺十二権の重鎮らしく重々しくも真如の退路をなくす言い回し。

 その迫力に気圧され、雲峡を庇うつもりで無言を貫き通そうと考えていた可哀想な真如は、何故だか真実を語らずにはいられなくなっていた。

「う、雲峡様が戦っていた悪魔の名は...魔界の三大魔王が一人『羅賦麻』の息子、『亜孔雀』にございます...」

 

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