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刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第135話 薪木

 一方、清兵とトキの留守を預かることとなった十歳の椿と五歳の梵は、あまりの寒さから囲炉裏に薪木を焚べ、その傍らでお手玉遊びしていた。

 

 日本でいうところので「お手玉」は、奈良時代に中国から伝わり、当時は手ごろな大きさの小石や水晶を利用したことから「石名取玉」と呼ばれていた。実際に聖徳太子が遊んだとされる水晶も発見されている。現代のお手玉は、江戸時代から明治初期にかけて多く作られた。歌川広重による江戸後期の浮世絵『風流おさな遊び』にも、女児が遊ぶ姿が描かれているいるらしい...

 

 椿は母親のトキに似て、何にしてもコツを掴むのが非常に上手く、お手玉にしても大人顔負けの腕前を持っていた。

 

 ふんふんと歌詞のない唄を鼻で歌いながら、驚くべき速さで五つのお手玉を器用に回して行く。

 

 幼い梵がその様を興味深げに眺め、楽しくなってきたのか「キャッ!キャッ!キャッ!」と笑いながら万歳していた。

 

 弟の喜ぶ顔を見た椿は、お手玉をさらに一個追加し、速さを増してグルグルと回していく。

 

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