刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第173話 巨大
「口先だけではなく図体もやたらとでかいものだな。化け物、貴様がどれほどの強さかは知らぬが我らを見くびるでないぞ」
お銀は蛇朱喃の巨大な身体にも一切臆することもなく、闘志を燃してそう言い放った。
と、お銀の肩を仙花が軽く叩く。
「お銀よ。此奴の始末は儂任せるがよい」
「仙花様、何をおっしゃいますやら、相手は得体の知れぬ未知な怪異。ここは私めにお任せあれ」
お銀は己の立場からして仙花が怪異と戦い、その身にもしものことがあればと気遣って言ったのだが、当の彼女は納得いかぬと首を横に振る。
「心配は杞憂というものじゃ。儂の見立てでは此奴に儂が負けるとは到底思えん。譲れ」
ここまでの旅路を旅路をともにし、仙花が言い出したら絶対に曲げぬことを十分承知しているお銀がため息を一つつく。
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