刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第174話 相手
「いたしかたございませんねぇ。では仙花様、此奴の相手を譲りますがくれぐれも油断無きよう」
「勿論じゃ。寝ている雪舟丸は別として蓮左衛門に九兵衛、お主らも一切の手出しは無用じゃからな」
ここまで終始黙っていた蓮左衛門と九兵衛が言葉を返す。
「拙者は仙花様のお気持ちを尊重し一切の手出しは致しませぬが、もしも万が一仙花様が窮地に陥った場合はご容赦くださいでござる」
「あっしは静かに見守らせてもらうでやんすよぉ...」
会話に見切りを付けた仙花が蛇朱喃に物申す。
「というわけで、貴様の相手は儂一人とさせてもらうぞ」
「...儂の相手を貴様たった一人で成そうと言うのか。かつては『蛇の女王』として恐れられて来た儂の相手を小娘がたったの一人でするというのか。この蛇朱喃も随分と舐められたものだ」
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