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刀姫in 世直し道中ひざくりげ 仙女覚醒編 ノ77 百戦錬磨

 千年を生きた仙人である雅綾の言った言葉には重みがあり過ぎる。

 仙人には大まかに分けて武闘派と知性派の二種のタイプがあり、将棋をこよなく愛する雅綾と府刹那の二人は一見して知性派だと勘違いされるが、何を隠そうこの二人はバリバリの武闘派なのである。
 
 十世紀という想像を絶した濃密で遥かに長い期間を生きて経験を積み上げ、バリバリの武闘派であり百戦錬磨の彼らが、亜孔雀のタフさに驚愕した事実は殊の外唯ならぬ事態と云えよう。

「ぺっ!...ちぃと舐めすぎちまったようだな。思いの外やるじゃねぇか爺ども、オレ様にこれだけの被害をもたらしたのは百年のあいだで貴様らだけだ。敵を褒めたことはかつて無かったが、貴様らの実力だけは素直に誉めておいてやろう...」

 なんと、プライドが富士山ほども高い悪魔の亜孔雀が、老仙人の二人に賞賛の言葉をかけ...

「フンッ!!」

 亜孔雀が鼻を大きく一つ鳴らして気合を入れ、身体からドス黒い魔力を溢れさせると、粉砕され失われていた両腕があっという間に復元された。

「おほ〜!強靭なタフさに加えて自己回復能力を持ち合わせておるんかえ!こりゃぁ本当に油断ならぬ相手のようじゃ。なぁ雅綾よ」

「確かに。ほんに面白くなって来たわい...」
 

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