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刀姫in 世直し道中ひざくりげ 仙女覚醒編 ノ79 自在

 亜孔雀が最初に狙った相手は扱う仙術のタイプから鑑み、攻め易しと判断した重力の仙術使いである雅綾の方であった。
 この判断が正しかったかどうかは直後の展開で判明する。

「うらぁっ!!!!」

 驚愕の速さで間を詰めた亜孔雀が渾身の初撃をくれてやろうと、右腕を大きく振りかぶり雅綾の顔面を狙い振りきった!

「なっ!?なぜ止まる!?」

 雅綾の顔を撃ち抜くと確信していた亜孔雀が予想外の出来事に戸惑う。
 彼の拳は雅綾の顔面へは届かず、拳五つ分ほど手前でピタリと止まっていた。

「カッカッカッ!若造、やはり見えておらんかったようじゃな。儂の重力仙術は色を付けることも付けぬことも自在なのよ」

 亜孔雀の一撃を完全に封じ込めたのは、己を攻めて来ると予測していた雅綾が予め仕掛けていた重力の壁であった。

 とそこへ、戸惑い動かぬ悪魔に向かって府刹那が飛び掛かる!

「今度は地面に弾き飛ばしてやるわい!派手に潰れてしまえい!!大爆一怒涛撃!鉄槌!」

 府刹那が天祥棍の威力を最大限活かそうと先程の技を亜孔雀の頭上から振り下ろす!

「ドン!!!」

「おうぅっ!?」

 しかし衝撃を受け声を上げたのは攻撃した筈の府刹那の方であった!
 亜孔雀を攻撃することに集中していたところへ、予期せぬ波動攻撃を真横から受け吹き飛んだのである。

 

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