orutana2020のブログ

文章を書く上で疑問に思った事や、調べた事を適当に掲載します

一輪の廃墟好き 第119話 寝起き

 翌朝、カーテンの隙間から差し込む太陽の優しくも眩しい光で目を覚ます。

「つっ!?」

 若干重く感じる上半身を起こした際に、昨晩のツケが頭痛という置き土産を残してくれていて、頭にちょっとした嫌な痛みが走った。

「...後悔先に立たず、ちょっと調子に乗りすぎたかな...」

 酒を呑みすぎた翌日の頭痛の度合いによって、時に人は「やめておけばよかった」などと反省というか、情けなくもついついボヤいてしまうものである。

 効果のほどはたがが知れているかも知れないが、なんとか痛みを和らげようとコメカミを抑えつつ、充電していたスマホで時刻を確認すると、既に8時半を回っていた。

「すぴぃ~、すぴぃ~、すぴぃ~、すぴぃ~...」

 こいつ、まだ寝てるのか...

 昨晩、馬鹿みたいに食べて呑んで泥酔し、不本意ながらも食事場から運んでやった助手の未桜が、僕の隣の布団で呑気にも可愛げのある顔でまだ熟睡している。

「おい、そろそろ起きたらどうだ」

「ん...すぴぃ〜、すぴぃ〜、すぴぃ〜」

 頭痛を堪え、軽く声をかけてみたのだが反応が鈍い。

「...おい、早く起きないと朝飯に間に合わないぞ」

 間違いなく「朝飯」というワードに反応したのだろう。
 目を閉じたままの彼女が「ガバッ!」と上半身を起こし。

「んっ!?あれっ!?朝ごはんは何処っ!?」

 彼女は閉じていた目を見開きキョロキョロと周りを見渡した。

 未桜、君は女として、否、人としてそれで良いのか?...

 

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