orutana2020のブログ

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一輪の廃墟好き 第131話 死

 「儚い」という言葉にはは、頼みにできる確かなところがない。淡くて消えやすい。などという意味がある。

 それを踏まえて「人の人生は儚い」とはよく言ったものだとしみじみ想う。

 この言葉は人間のみに限らず、一生命体としての極小なミジンコから果ては地球上で最大のシロナガスクジラまで、身体の大きさや能力に大きな差異はあれど、公平というか平等というかどちらでも良いのだけれど、今現在において生命のある物体には例外なく「死」が訪れる。

 誰にでも必ず訪れる「死」というものは、厄介にして幸いなことにいつ何時訪れるかは定かではない。度重なる不幸から、この世で生きる希望を失い自ら命を絶つ者や、日本の法律上において死刑宣告を受けた死刑囚は別として...

 昨日、偶然にも僕達が会話を交わした被害者である老夫婦も、きっと自分達の死期が今朝方になろうとは天地がひっくり返ろうとも予測していなかったであろう。

 だが、気の良さそうだった老夫婦の命は、何処かの誰かの手によって呆気なくも奪われてしまった。

 これが僕達の何気なく生きる現世の理であり、途方もなく繰り返されてきた現実である。

 さて、生命ある者の永遠の課題である「死」についてはこれくらいにしておき、風車を治すと言ってくれたお爺さんと、その妻であるお婆さんを殺害した犯人の手がかりを探さねばなるまい...

 

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