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刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第25話 無用

「優秀な人間にして仙人候補になっている者の名は...『徳川光圀』ちゃんよぉ♪」

 直接告げられた雲峡にはさして驚きの反応は見られない。だが仙花一味は皆が皆驚かずには居られなかった。

 特に驚きの反応が激しかったのは、養子であるとはいえ、歴とした光圀の娘に他ならなぬ仙花である。

「ななななななんじゃとぉっ!!!???じじじっ様が仙人になりたいなどと聞いたことはただの一度もない!そこの仙女よ!何かの間違いではないのかっ??」

 突然の叫ぶような声に対し柚須灘が応じる。

「あらあらあら♪うるさい小娘だこと...何をそんなに驚くことがあるのです?」

「儂は徳川光圀の娘じゃ!!父に当たる者が仙人になるかもという話を聞いて驚かずにおられようか!!」

「あら、そうなのねぇ♪光圀ちゃんには二十歳に満たない娘がいるという噂を聞いたことがあるけれど、貴方が当のご本人だとは...きっとこれも何かの巡り合わせねぇ♪」

 仙花の言葉に微塵の疑いも持たずそう返した柚須灘の表情には、姿を現してからここまでに見せたことのない妖艶なものとなっていた。

「それで今の話は本当なのか!?」

 真実を確かめたいという気持ちの勝る仙花が柚須灘を急かす。

「フフフ♪紛れもない事実よぉ♪可愛いお嬢ちゃん♪でもでもでもぉ、光圀ちゃんが仙人になれるかどうかは未だ確定して無いからぁ、ここで聞いた話は多言無用でよろしくね♪」

 

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