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刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第92話 至難

「ケッケッケッ...随分とまぁ簡単なことのように思っているようだが、この真っ暗闇の空間でオレを探し当てるのは至難の業だぞ」

「...至難の業ねぇ、それより少しばかり気になると申すか不快なのだが、お主の『ケッケッケッ』という笑い方はどうにかならんもんかのう。儂の持つ仙人の印象とはほど遠く、まるで怪異、妖怪の如き印象を受けてしまうわい」

「ケッケッケッ!...オレの笑い方が気に触るか!」

 仙花に己の笑い方を「不快」などと指摘され、天心は気が昂ったのか先ほどよりも大きく笑い声をあげた。

「うむ。お主の笑い声はおろか口から溢れだす声そのものも不快な気分にさせてくれるものよのう。声自体が不快だと感じる人物に会ったのは生まれて初めてじゃ」

「ぐっ、ぐぬぅ...この小童めが黙って言わせておけば調子に乗りおって!何百年と生きて来たがお主のように無礼千番な訪問者こそ初めてだ!ちぃとばかり痛い目にあわせてやらねばその口は大人しくなるまい!!」

 あまりの仙花の言いように、天心は自制心が崩れて怒りの声をあげた!

 と、仙花が己の懐へ手を突っ込み、くノ一のお銀から頂戴していた一本のクナイを取り出し。

「馬鹿がまんまと引っ掛かりおって!そこじゃっ!」

 手にしたクナイを天井の暗闇へ投げつけた!

 

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