orutana2020のブログ

文章を書く上で疑問に思った事や、調べた事を適当に掲載します

刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第101話 最後

 仙術を解いてもなお身体の震えが止まらない天心。

「いいい良いだろう。だだだ第二のししし試練は、ごごご合格だだだ」

「...お主、まがいなりにも仙人なのであろう?そんなに寒ければ仙術でどうとでもすれば良いものを」

「!?。こここごえて、あああたまままも回っていなかかかったかか...くく空間、ねねね燃焼ぉぉぉ」

 天心が凍える身体で振り絞るが如く放ったのは、「空間燃焼」なるものであり、先に放った「空間氷結」とは真逆の効果を生み出すものであった。

「ん!?おお!?身体が一気に温まってきたわい。お主の仙術は実に便利なもんじゃな」

 仙花の棘のある言葉に悪意は含まれてはいないが、相手の受け取り方によっては心に「グサッ!」刺さるわけで、元々自尊心の強い方ではない天心ですら傷ついていた。

「オレの仙術を『便利なもの』呼ばわりするのはやめれ」

 明らかに不機嫌な表情をした天心であったけれど、己の仙術によって凍りついた身体は癒され、震えは止まり、元のしっかりとした口調を取り戻していた。

「分かった分かった。そんなに不貞腐れるでない。とっとと最後の試練を受けさるが吉じゃぞ」

 得意な仙術を駆使して、汚名返上といきたいところであったが、天心の思惑は仙花によって乱され、ものの見事に外れてしまったのである。
 

===============================
過去の作品はこちらにまとめてあります!
https://shouseiorutana.com
===============================