刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第204話 怒涛

「いやぁ...すいやせん。みなさんの活躍振りときたら『一騎当千』を彷彿させるものでして、臆病者のあっしなんぞがしゃしゃり出ては足手纏いにしかならぬと思い、邪魔にならぬよう岩陰に隠れておりやした次第で...」

　確かに今回の戦闘においては怪異の群れに蓮左衛門、仙花、お銀、雪舟丸の順に各々が技を雪崩の如き勢いで繰り出し一掃してしまったものである。

　九兵衛の体内には最強級の怪異である「デイダラボッチ」が潜んでいるとはいえ、怪異の力を借りずとも常人と比して遥かに強靭な肉体を持つ九兵衛以外の四人は恐ろしく強い。

　そんな四人が怒涛の勢いで怪異を砕き葬り去っていく経過において、九兵衛がしゃしゃり出るタイミングなぞ無かったに違いない。

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