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刀姫in 世直し道中ひざくりげ 仙女覚醒編 ノ88 悪魔の企み

 雅綾が己が身を捨ててまで仙術を繰り出す理由は大きく分けて二つある。

 長年の友である雅綾の命を絶対に守り抜くことが一つ。

 もう一つは、魔界三大魔王の羅賦麻とその息子の亜孔雀の企みを封じることにあった。

 無論、仙人界で毎日ただひたすら将棋を打っていた雅綾は、二人に関しての情報を知ることなど皆無に等しく二人の企みを知る術も無い。だが、かつて戦争にまで発展した仙人のいる世界にわざわざ魔界から足を運ぶという行為は、明らかに不穏であり不気味でもある。

 だからこそ、雅綾は羅賦麻を倒すためなら己が身を捨てる価値ありと考えていた。

「ゾォォォッゴゴゴゴゴゴオォォォォォォォ!!!!!!!!!」

「ぬぅっ!!??」

 百倍の重力でさえ耐え凌ぐことで精一杯だったところへ極限の二百倍の超重力である。強靭な魔王の体内の骨という骨がミシミシと音を立て、外部の関節部分が引き裂かれて血を噴き出す。否、表に噴き出す魔王の血は、超重力の影響によりまるで凍った氷柱の如く地面へと落ちていった。

 押し潰されようとしているのは何も魔王だけでは無い。

「ボォゴッボゴォゴゴッゴゴゴゴゴゴッ!!!!!」

 超重力のあまりにも凄まじい威力に耐えかねた魔王の立つ仙人界の地ですらえぐれ、地割れを起こし陥没していった。

 

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