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刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第112話 記滅

 よもやよもや...

 

 真実か否かは現時点において分かりかねるところではあるけれど、目の前で己の母を殺した人物が仙女の雲峡であったとは...

 

 仙花は根本的に楽観的な人格をしており、常人よりも心に痛みを覚えることは極端に少ない。だが夢の中とはいえ、あまりにも生々しい現状に痛みを覚えない彼女ではなかった...

 

 と、仙花のいる真上から仙人界一の絶世の美仙女である柚須灘が舞い降りる...

 

「貴方...まだ小さいの酷い場面を見せて本当にごめんなさい...でも大丈夫、今から貴方の記憶を消して楽にしてあげるからね...『記滅』(きめつ)」

 

 柚須灘は、仙花が何かを言い返そうとする暇も与えず、彼女の額に右手の人差し指を「ツン」と当てて仙術を発動させた。柚須灘の放った「記滅」なる仙術は、読んで字の如く人の記憶を消滅させてしまうものなり...

 

 次の瞬間、天心の仙術によって気絶し、夢の中であった仙花が現実世界で目覚める。

 

 超がつくほどに偏屈な性格であるが、それに反比例した美顔の持ち主であり、「試練を与える者」でもある仙人の天心が、夢から覚め、虚な目をした仙花に顔を近づけ視線を合わす。

 

「童の仙花、オレの仙術によって見せられた悲しき夢はどうだった?」

 

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