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刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第224話 体重

 お銀が宿屋の女の涙を拭ってやったあと、その優しさを感じたのか、宿屋の女は落ち着きを取り戻し仙花一味に名乗った。

 

 宿屋の女の名は杉村淀(すぎむらよど)といい、年齢は二十代半ばといったところである。

 彼女は仙花一味の希望通り宿屋に一泊させることを快く承知し、階段を昇って二階の部屋へと案内した。

 

 部屋へと通ずる木製の階段と廊下は古いためか、歩を一つ進めるごとに「ミシミシ」と不気味な音が鳴り、今にも壊れ穴が空いてしまうのではないかと心配するほどあった。


 体重の軽い女である仙花やお銀などは気にもしなかったが、この中で一番体格の良い蓮左衛門に至っては、かなり神経を尖らせて歩いたものである。

 

 既に外の陽は暮れ、太陽の光が差し込まない宿屋の中は尚一層暗さをまし、まるでお化け屋敷を連想させるが如き不気味さが漂っていた...

 

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