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刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第115話 末路

「そんなもん知ったことか!相手が誰であろうと我が母を殺めた者を放っておくわけにはいかぬのじゃ!」

 

 ある意味、天心の仙術は仙花に絶大な効果をもたらしたようである。それは彼女のあまりにも真っ直ぐな性分ゆえであったろうが...

 

「ケッケッケッ、お主の意気込みは重々分かった。折角だから重要なことを一つ教えてやろう」

 

「なんじゃ重要こととは?」

 

「それはな、人間界で戦以外での人殺しが御法度であるように、仙人界においても仙人同士の殺し合いなんぞも固く禁じられている。もしも掟を破ろうものなら、死刑より悲惨な末路を辿ることになろうよ」

 

「...死刑より悲惨な末路とは一体なんなのじゃ?想像もつかんわい」

 

「ケッケッケッ...オレは知らん」

 

 天心は大真面目な面持ちでキッパリと言い放った。

 

「知らんなら言うな!結局お主は何が言いたいのじゃ?」

 

 仙花は若干苛立ちながら天心を急かす。

 

「ん、まぁつまりな。これが最後の試練、最後の選択肢となるわけだが...先ほどオレが見せた悪夢に加え、仙人界の掟とその末路を知った上で訊くが...お主の仙人になるという意志に変わりはないのか?」

 

「ハッハッハッ!!」

 

 重みがあるはずの天心の問いかけに、間髪入れず口を大きく開き高笑いする仙花。

 

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