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刀姫in 世直し道中ひざくりげ 疾風怒濤編 第122話 有能

 天心の言葉は至極真っ当でごもっともではあったけれど、仙花の方には得心が無かったようだが...

 

「分かった!」

 

「おお!やっと分かってくれたか!よし、ではこの書物を読み込み学ぶが良い」

 

「いや、書物は読まぬ」

 

「なんだと!!??」

 

 天心は仙人界でのかなり偏屈な性分の仙人としても有名であるが、この偏屈者を呆れさせるほどに仙花との言葉のやり取りにはドギマギさせられていた。

 

 物語の主人公らしかぬ意地悪な顔をしてニヤリと笑う仙花。

 

「お主が儂に実体験させて教えてくれた方が効率も非常に良いというもんじゃ」

 

「このオレに教えを請おうというのか?」

 

 仙花の言葉にまんざらでもなさそうな天心。

 

「そうじゃ。此度の試練において、仙術だか妖術だか良くは知らぬがお主は相当な仙術使いであると儂は踏んでおるよ。どうじゃ、有能な仙人であるお主ならば儂に仙術を教え込むことなど朝飯前というものではないか?」

 

「ほうほうほう、いやいやいや...童よ、否、徳川仙花よ。お主は存外にして人を見る目があるようだ。本来ならば、このオレが仙術を人に教えることなぞ全くもってあり得んことなんだが、お主の仙人としての素質と人を見る目の優秀さに免じて直々に仙術を教えて進ぜようではないか」

 

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